GIP/GIPC0002 2,500円 (93.4.21)

菅野潤/セレナーデ

@ヘンデル:調子のよい鍛冶屋
Aラモー:エジプトの女
Bラモー:リヴリ
  Cバッハ:プレリュード
  Dシューベルト:即興曲 変ト長調 D889 作品90-3
  Eシューベルト〜リスト編:セレナーデ
  Fショパン:ノクターン第7番 嬰ハ長調作品27-1
  Gショパン:ノクターン第8番 変ニ長調作品27-2
  Hブラームス:ブラームスのワルツ
  Iオッフェンバック〜スピンドラー編:ホフマンの舟歌

●録音:95.3.16・17/仙台市青年文化センター・コンサートホール 
●原盤:ジー・アイ・ピー

 1956年生まれで桐朋学園、ついでパリのエコール・ノルマルで学び、現在同行で教鞭をとっている菅野潤の、1993年に続く2枚目のアルバム。録音は1995年3月。ヘンデルの<調子のよい鍛冶屋>、ラモーの<エジプトの女>、<リヴリ>、J・S・バッハの<平均律第1巻>からハ長調のプレリュードとバロックものがあり、ついでシュタルケルの作品90-3の即興曲、シューベルト=リストの<セレナード>、ショパンの<ノクターン第8番>、ブラームスの<ワルツ>、オッフェンバック=スピンドラーの<ホフマンの舟歌>と続き、最後がラヴェルの<鐘の谷>という選曲。
 小品の歴史的な選曲であることは一目瞭然だが、なぜか古典派が抜かされている。菅野は94年から仙台で3年ががりでモーツァルトの連続演奏をしているというのだが。総演奏時間は45分ほどだから、時間的な制約によるものではないのだが(そういえば1枚目のアルバムも35分だった)。
 菅野の演奏はしかし、そうした歴史意識、あるいは様式感にとらわれるものではない。それぞれの作品において、そこから純粋な音楽意識で魅力を取り出そうとする。そしてその演奏に通徹するのは、ある種の矜持に支えられたエレガントな表情への意識であるように思う。これは長年のフランス滞在において身についたものであろう。これはきわめて貴重な資質である。

<レコード芸術1995.12 武田>

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