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ドビュッシーの前奏曲〜プレリュードは、その喚起するものの豊かさ、書法の洗練、闊達によって、「版画」からの新しい道が「映像」第一集、第二集をへて到達した、彼のピアノ音楽の白眉と申して差しつかえあるまい。第一巻の12曲が1909年から1910年の間、3ヶ月ほどの短い間に書かれたのに対して、第二巻は、1910年から1912年の3年にわたって作られている。名曲の表題は、よく知られていることだが、曲の後、括弧に入れて記されている。ドビュッシーは勿論ショパンを意識しただろうが、表題のないショパンのプレリュードが一つの感情の内に完結する一方、ドビュッシーではより示唆的で、聞くものに音楽を通して、雰囲気なり風景、あるいは人物を自由に想起させると言えようか。水、大気、野、スペインやイタリア、東洋へのエキゾティスム、妖精や小人、英国風の風刺、古代への憧れなど、彼の小宇宙を構成するものが洩れなく網羅されている。
新しいCDの発売を期して
菅野 潤
この度、おかげさまで、ドビュッシーの「前奏曲第二巻」を収録したCDを上梓する運びとなりました。
「前奏曲集」は、昨年、東京をはじめ各地で演奏致しましたが、湘南ファンクラブの小池先生ご夫妻にご紹介していただいた、坂谷文宏さんというすぐれた録音エンジニアを得て、皆様にお聴きいただいても良い仕上がりになっているかと存じます。もしご支持いただけましたら幸いに存じます。
今年は南米アルゼンチンでの演奏の後、日本でのコンクール審査、夏はスペイン、ピレネー山中での夏季講習とフェスティバル、日本に戻ってやはり講習の指導、ザルツブルクで演奏会、また秋にはポルトガルのポルトー国際音楽コンクールの審査、仙台と茅ヶ崎でウィーン弦楽四重奏団との共演等と続きますが、新しいCDの発売を機して、是非夏の間に、皆様にお目にかからせて頂きたく存じております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
日本は既に大変暑いと伺っておりますが、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
<2000年5月30日 パリにて> (後援会会報 第10号)
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