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●雑誌掲載記事

● 百瀬喬:「音楽の友」1999.6

 桐朋学園大学、パリ国立高等音楽院に学んで、ヴィオッティ、カタンツァーロ、パリ国際室内楽コンクールなどに受賞歴を持つ菅野潤のリサイタルは、ハイドンのアンダンテと変奏曲ヘ短調、ソナタ第49番変ホ長調、モーツァルトのアダージョ、変ロ長調とソナタ変ロ長調K540、ドビュッシーの前奏曲集第2巻というプログラムであった。ハイドンは力みない自然な表情の中に生き生きと弾むリズムがこの作曲家に相応しい音楽像を描き出していたし、またモーツァルトもバランス感覚に優れた流麗な演奏を披露した。ドビュッシーは各々の小品へのイメージをしっかりと見据えたうえに作曲家が描き出した音楽像を洗練されたピアノのタッチで魅力的に浮かび上がらせている。おそらく四十代に入って間もない年齢であろうが、現在もパリに在住して活動を続けているというその経験がしっかりと根付いているというそんな印象の演奏を聴かせてくれた。

<1999.4.20/紀尾井ホール>


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